夜間走行向きに改造する |
週3回、15時30分に刺針し、19時30分まで透析をする。 しかし、透析の順番待ちや着替え、体重と血圧測定などもあり、 透析後は止血・着替えなどで時間がかかる。 結局、病院の玄関を入るのが13時30分。 玄関を出るのが20時30分と言うスケジュールになってしまう。 電動車椅子も、通院の帰り道はいやでも夜になってしまうのだ。 すでに電動車椅子のページに書いたとおり、買ったままのセニアカーでは 夜間走行は不安でしかたがない。もともと体の不自由な人間は 夜は外出しないだろうという思い込みがメーカーにはあるようだ。 ヘッドライトが暗い。テールランプが黄色で低い位置にしかなく見にくい。 ホーンが携帯の電子音なみで役にたたないなどだ。 ランプ類はしばらくは懐中電灯をガムテープではりつけてすませていた。 実用上はこのままでも問題はないのだが格好が悪いし 電池交換が面倒でいけない。そこで本格的に改造を始めることにした。 【1=バッテリーの問題】 電動車椅子だから本体にはバッテリーがつんである。 セニアカーの場合は「12V-32AH」と言う規格のバッテリーが2個積んである。 走行に使うモーターは24V仕様だから2個のバッテリーを 直列につないで24Vにしているわけだ。だから12Vでも24Vでも ここから取り出すこともできるが、そうすると大切な走行用の電気が少なくなる。 さらに電流が増えるので配線も太いものに変えなくてはならない。 ここはどうしても別にバッテリーを積まなくてはいけない。 そこで一般的に入手の容易な自動車用バッテリーを選ぶ。 車用のライトとかアクセサリーが自由に使えるメリットもある。 やる気ならカーナビさえ使えるようになるのだ。あはは。 そこで少々電気のお勉強。 電力(w)=電圧(v)×電流(A) という公式を思い出してほしい。 使いたいランプが35Wだとすると、電圧が12Vだから 35W=12V×? となり電流は2.91A、約3アンペアとわかる。 55Wのランプなら4.6Aだ。 そこでバッテリーの規格を見てみよう。 私が買ってきたのは12V30AHというもの。 これは新品の時にフル充電すると、12Vの電圧で30Aの電流を1時間取りだせるという意味。 15Aしか使わなければ2時間はもつことになる。 こうして必要なバッテリーの容量を計算するのだ。 ヘッドライトは明るいほうが良いとは言っても最高速度が6kmしか出ない セニアカーでは55wなんて必要はないと思う。 もうひとつ、注意したいのはバッテリーをどこに積むかと言う問題。 バッテリーには希硫酸が使われている。大きく傾けると希硫酸が流れ出し すぐに危険というほどではないにしろ、ズボンなどはボロボロになってしまう。 だから、できるだけ水平に置き、バッテリー自体も値段は高いが 密閉式のメンテナンスフリーのものにするとかなり安心できる。 私は床に置き、自転車用のゴムヒモで固定した。 【2=ヘッドライト】 ヘッドカイトはフォグランプやドライビングランプを代用しても良い。 肝心なのはラニアカーのスピードが遅いのでそう遠くまで照らす事は必要がないこと。 せいぜい10mか15m先まで見えれば十分なのである。 だから35wくらいの小型のものでいいのだ。 私はバイク屋でスクーター用のヘッドライトをわけてもらった。 これをバックミラーのステーを利用して固定した。 つけてみると、以外と足下が暗い。そこで35wのフォッグランプも 籠を利用して取り付けた。これで近くから15mくらい先まで良く見えて 安心して夜間走行をするこみとができる。 ただし、注意したいのは、ヘッドライトの取り付け位置が高いので 対向車は意外に眩しく感じていることだ。 対向車がいる時はフォッグランプだけにするのがマナーというものだろう。 また、対向車はこちらをオートバイと見間違うことも多い。 左折するのに、こちらの通過を待っていてくれるのだ。 だが、セニアカーは遅い。そんな時には一時ヘッドライトを消灯して道をゆずろう。 私は本体のヘッドライトとフォッグライトだけにする。 【3=テールランブ】 はじめに考えたいのは自転車用の反射テープを貼る事。これだけでもかなりの効果がある。 反射板でもいい。ベタベタと角度を変えて貼るといいだろう。 それでも心配ならテールランプを取り付けることになる。 取り付けには椅子の背もたれについているネジをそのまま利用する。
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